私たちの身の回りには「薬石」と呼ばれる、不思議な力を持つ石たちが存在します。しかし、どうしてそれらが効くのか、実は現代科学でもはっきりとした答えは出ていません。
ペニシリンやストレプトマイシンのように、効くことは分かっていても「なぜ効くのか」は解明されていないものがたくさんあります。薬石もまた、同じように謎に包まれています。
それでも私たちは、この石たちに惹かれ、助けられてきました。では、まず薬石に使われる五つの石について概観していきましょう。
五つの薬石とその特徴
これらの石に共通するのは、すべてケイ酸塩が豊富だということ。
そして、いずれも火成岩から生まれています。分類すると、「以来石」は基性岩、それ以外の四つは酸性岩です。
また、かの長島博士が効果を認めた伏竜肝やペグマタイトも、成分の50%以上がケイ酸塩。
ここから、ケイ酸塩が何らかの鍵を握っているのではないか、と考える人も少なくありません。
それでは、それぞれの石を見ていきましょう。
① 周昌院(しゅうしょういん)
周昌院については、詳細が公表されていません。しかし、採石地の近くに「松脂岩」や「真珠岩」の産地・鳳来寺山があることから、それらに近い石と推測されています。
② 星の石(スター・ストーン)
花崗岩に近い酸性の半深成岩です。非常に硬く、長島博士が絶賛したペグマタイトと同じ分類に入ります。表面がわずかに風化すると「麦飯石」になる性質も。
③ 日光石
松脂岩に属する酸性の噴出岩。黒く光沢のある美しい石で、観賞用にも適しています。
④ 以来石(いらいせき)
かんらん石の風化物から成る基性岩。日本国内ではほとんど産出せず、工業原料としては主に輸入品が使われています。非常に柔らかく、ナイフで削れるほど。
⑤ 太陽石
真珠岩に分類される酸性岩で、非常に珍しい未風化のもの。風化したものは断熱材として使われますが、薬効は期待できません。
どんな病気に効くのか?
薬石の効果は幅広く、ここでは書ききれないほどです。
特に周昌院については、その場で効果が現れることがあり、10人中9人に効果が確認されています。ただし、1割は全く無効であり、体質による差が大きいこともわかります。
実際、筆者も周昌院は効きませんでしたが、「星の石」と「日光石」を一緒に風呂に入れて使ったところ、皮膚のいぼがすべて消えました。一方で胃痛には効かず、以来石の粉末を飲んだときだけ5分以内に痛みが治まりました。
効き目は人それぞれ
薬石の効果には個人差があるため、**「自分に合う石を見つける」**ことが何より重要です。
副作用は?
基本的に、どの薬石にも副作用は確認されていません。
ただし、感受性が非常に強い人は、触れただけでドキドキすることも。また、太陽石による「瞑眩(めんげん)」は一時的なもので、副作用とは考えられていません。
どうして石が効くのか?
ここで、いくつかの仮説を紹介します。
食糧産業研究所・川島四郎先生の説
かつて地球上には、希有元素が豊富に存在していました。それが生物の巨大化を支えたと考えられています。
現在では雨水によりそれらが流失し、土地は栄養不足に。石に含まれるミネラルや希有元素が、体に良い影響を与えているのではないか、という考え方です。
自然医学会会長・森下敬一先生の説
太陽石には水質の中庸化作用があり、体質のバランスを整える力があると述べています。
この作用は、
pHの中性化
有害物質の吸着
ミネラルの溶出
によるもので、新陳代謝の正常化、血液浄化に役立つとされています。
著者独自の仮説
もっと根源的な視点から、物質の成り立ちに迫る考え方もあります。
電子や素粒子にも生命があり、それらが共鳴し合うことで石の「波動」が生まれる。
この波動が体に働きかけ、痛みを消したり、元気にさせたりしている――そんな空想も成り立つかもしれません。
まとめ
薬石がなぜ効くのか、いまだ完全な答えはありません。
しかし、多くの人がその効果を実感しているのも事実です。
あなたも、自分に合った石を探してみませんか?
石たちの不思議な力が、きっとあなたをサポートしてくれるはずです。
コメント